介護事業お役立ちコラム

特定施設入居者生活介護の独立ガイド

独立前に一読を!特定施設入居者生活介護事業所が確認すべき運営基準


特定施設入居者生活介護は、介護保険法 により規定された居宅介護サービスの一つです。特定施設入居者生活介護事業を始める場合は「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生労働省令第三十七号)」に定められた基準をクリアする必要があります。利用料の受領や、提供すべきサービス、管理者および従業者の役割、運営体制、記録の整備についてなど、さまざまな項目に基準が設けられているので、その一部を紹介します。

利用料等の受領(第百八十二条)

特定施設入居者生活介護の利用料(介護報酬)は、介護保険法により、要介護度などに応じて基準額が決められています。その他に、利用者の選定により提供される介護その他の日常生活上の便宜に要する費用やおむつ代、その他の日常生活費など、その利用者に負担させることが適当と認められるものについて支払いを受けることができます。あらかじめ、利用者またはその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければなりません。

指定特定施設入居者生活介護の取扱方針(第百八十三条)

指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の要介護状態の軽減または悪化の防止を支援します。そのため、利用者の心身の状況を踏まえて、日常生活に必要な援助を妥当適切に提供することが求められます。また、利用者とその家族には、求めに応じて、サービスの提供方法等について、わかりやすく説明します。

身体的拘束の禁止

特定施設入居者生活介護のサービス提供に当たっては、その利用者や他の利用者等の生命・身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない決まりがあります。身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければなりません。

特定施設サービス計画の作成(第百八十四条)

計画作成担当者は、利用者または家族の希望や アセスメント に基づき、サービスの目標とその達成時期などを盛り込んだ特定施設サービス計画の原案を作成します。その原案の内容について利用者またはその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得た上で、当該特定施設サービス計画を利用者に交付します。

協力医療機関等(第百九十一条)

事業者は利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておく必要があります。また、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならないとされています。

上記で紹介したのは「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生労働省令第三十七号)」に定められた内容のごく一部で、管理体制やサービスの質を向上させるために必要なことがいろいろと記載されています。上記のほかにも、特定施設である有料老人ホームなどを運営する上で必要な基準が地域ごとに設けられているので、事業所を開設する予定の市町村または都道府県に確認しておきましょう。

[この記事は2019年1月31日現在の情報を元に執筆しています。]

こちらの記事を読むとより特定施設入居者生活介護の独立について詳しくなります

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